和音の知識があるとピアノの上達は3倍早くなる

楽譜を見てピアノを弾いているだけでは、指が動くようになるだけです。和音の知識があるだけでどんな曲でも演奏できるようになります。ミュージックステーションで好きなアーティストが新曲を演奏しているとしましょう。和音を知らなければ楽譜が無いと演奏できません。和音の知識があれば何となくメロディーと和音で演奏できてしまいます。

和音だけでも1つのブログが出来上がるくらい奥の深いことですが、まずは触りだけでも覚えておきましょう。「和音っていうものがあるんだ。」という知識があると無いとでも演奏時の考え方が変わってきます。

和音とは

和音(コード)とは2つ以上の音を鳴らすことです。(3つ以上と言われていますが、2つ以上で和音になります。)

icon-caret-right ドとミ → Cのコード

 レとファ♯ → Dのコード

 レとファ → Dmのコード

と言った感じです。

隣り合った音でも使えないことは無いのですが、基本的には不協和音になります。2つの音を鳴らして明るい感じならメジャーコード、悲しい感じならマイナーコードになります。

基本的に1音だけ飛ばして音を鳴らすとキレイな和音になります。

難しい和音は簡略化しても良い

ポップスの楽譜を見ているとA add 9など、少し複雑なコードが出てきます。このコードはラ・ド♯・ミの3和音からなるAのコードにラから数えて9つ目の音・・・シを足すことを意味しています。演奏してみると非常に明るくてオシャレな和音です。

この9つ目の和音は言わば装飾です。大切な音ではありますが、簡略化して演奏しても曲として成り立ちます。

大切なのは1音目と2音目。Aのコードの場合、ラとド♯が大切です。

 1音目から3音離れた場合がメジャーコード(明るい和音)

 1音目から2音離れた場合がマイナーコード(悲しい和音)

になります。なので2音目に鳴らす音がコードの雰囲気を決める大切な音です。

あなたがピアノを演奏するに当たって難しい場面があると思います。コードが分かっていればそのコードの1音目と2音目だけ演奏して残りの音を簡略化しても構いません。それでも曲の雰囲気は伝わります。

ピアノはプロでなければ楽譜通りに弾く必要は無いんです。まずは曲の演奏を楽しむことから覚え、指が動くようになってから音を足していくようにしましょう。

クラシックとjazzの違いを知ろう

クラシックピアノ・jazzピアノは同じ楽器なのに習い方が違います。ピアノを習うにもどちらを習うのか決めておかないと演奏できる楽曲が変わってしまいます。

ざっくり言えばヨーロッパで誕生した音楽とアメリカで誕生した音楽なのですが、演奏方法や考え方が水と油みたいに違います。クラシックピアノとジャズピアノの習い方の違いをお話しますので、どちらがあなたの好みなのか判断して下さい。

クラシックピアノの習い方

一般的にピアノを習うと言えばクラシックピアノになります。楽譜を見て楽譜通りに演奏することを目標にします。運指の練習から開始し、バイエル・ブルグミュラーなどの初心者向け楽曲の演奏を始めます。予め楽譜を見て自主練習しておかないといけません。

指が動くようになれば、表現法を学ぶことになります。楽譜には様々な表現の記号があります。音楽大会で同レベルの人たちが演奏した場合、この表現の優劣で格差が出ます。

一方で、楽譜が無いと演奏できない人が多い印象です。私が通っていた音大でもそうでしたが、和音の知識・メロディーの流れなどを理解していない人が多いため、作曲能力とクラシックピアノは必ずしも一致しません。音感に優れた人はjazz分野の人よりも多い印象でした。

jazzピアノの習い方

まずはⅡ-Ⅴ-Ⅰという基本のコードを全ての調で演奏できるようにします。講師により若干の違いがありますが、いきなり曲の演奏・和音の演奏を始めることがクラシックとの違いです。譜面もメロディーとコードのみ記載してあり、後はアドリブで行います。

和音の知識や使って良い音の並びが分かるため、1年後にはかなり演奏できるようになります。しかし、譜面通りの演奏は全くと言って良いほどできません。

作曲法に役立つ知識が多いため、幅広い音楽分野で役立ちます。ギターをかじったことがあり、和音が分かるのなら1ヶ月ほどで演奏できるようになります。

違いのまとめ

icon-caret-right 誕生した土地が違う

 クラシックは楽譜通り、jazzは自由に演奏する

 クラシックは音感の育成に、jazzは作曲に役立つ

 クラシックピアノを弾けるからjazzを弾けるわけではない。逆も同じ。

 jazzは比較的早い段階で演奏を楽しめるようになる。

練習の前に「ピアノで何ができるようになりたいのか」を考える

ピアノは自由度の高い楽器の1つです。クラシック・jazz・民族系などジャンルを問わず使えますし、メインでもバックでも何にでも使えます。それだけに適当に練習するのではなく、ピアノで「何ができるようになりたいか」を考え、目標に合った練習法をしないと意味がありません。

ピアノに触れる時間を作るではいきなり曲を弾くことを推奨していますが、クラシックに興味があるのなら運指からはじめた方が良いでしょう。

あなたはピアノで何がしたいですか?実際にどんなことが可能性としてあるのか、例を交えてお話します。

クラシックピアノを弾けるようになる

小さい頃からピアノを習っている女の子はほとんどがクラシック演奏を目指します。お嬢様的な要素が強いのもありますが、他のジャンルでは頭を使って覚える部分が多いからです。楽譜通りに演奏することが目的なら大人になってからでも小さい子と同じような流れで練習していくのが良いでしょう。

jazzピアノを弾けるようになる

jazzはとにかく自由です。自分が良いと思った表現をすればjazzと言っていいくらい表現の幅が広がります。ただし、何が不協和音で何が正しいのかを理解しなければいけません。和音の勉強、調のつながりの勉強と、頭を使うことを覚える必要があります。逆にピアノが下手でも知識でごまかすことが可能です。

バンドのキーボードリスト

最近ではシンセやキーボードがバンド楽器として使用されるようになりました。ギターのように目立ちませんが、バンドの音楽に幅を持たせることができます。(足りない音域を鍵盤の広い音域でカバーできるため。)

演奏能力はさほど必要ありません。リズムに乗って和音を演奏することが主体になりますので、曲と一緒に何度も練習することが大切です。

作曲時の入力

MIDIキーボードでリアルタイム録音するのが最近の音楽作りの主流です。入力の度に音を止めることができますし、強弱から大きなズレまで簡単に修正できます。細かな演奏能力を高めるよりは和音が弾けるようになることが大切です。色んなコードを左手で弾けるようになりましょう。jazzと同じように、いきなり練習用の曲を弾くことで上達が見込めます。

好きな曲だけを弾けるようになる

ポップス、洋楽の好きな曲だけが弾きたい!これは簡単です。弾きたい曲の簡単なピアノアレンジ楽譜を買ってきて、とにかく繰り返し弾けば良いだけです。細かな勉強は入りません。まずは右手のメロディーだけ。次は左手の和音だけ。そして両手で演奏すれば1ヶ月ほどで弾けるようになります。ポイントは必ず終わりまで演奏するように練習することです。

こんなところでしょうか。1度、弾けるようになってしまうと忘れてしまうことは滅多にありません。身体が覚えてしまうからです。改めて「自分はどうしてピアノを弾きたいと思ったのか」考えて見ましょう。

ピアノに触れる時間を作る

ピアノを弾く時間は無いけど上達したい!残念ながらその方法はありません。逆に言えば、毎日少しでもピアノを弾いていれば習っていなくても簡単な曲は弾けるようになってしまう。そんなものです。

「ピアノを準備したから、習いに行く場所を探そう。」という考え方は止めましょう。習ったところで自主練習をしなければ全く上達しません。先生に叱られてストレスが溜まるだけです。そこで、必ず食事を摂るようにピアノに触れる時間を作ることをおすすめします。

どの程度時間を作れば良いのか

1週間に1度。30分~1時間、練習するようにしましょう。私の場合は1週間に1度、先生と30分のレッスン+1週間に2回30分~1時間の練習をしました。音大だからここまで時間が作れただけなので、皆さんは半分の時間で結構です。

1週間以上時間が空いてしまうと練習したことを忘れてしまいます。同じく、1度の練習時間が10分~30分だと上達速度が減ってしまいます。無理なく続けられる頻度が1週間に1度、30分~1時間です。

練習を楽しむために

ほとんどの講師が運指からピアノを教えます。私もjazzピアノと平行してカワイで大人のクラシックピアノ講座を受講しました。ひたすらドレミファソラシドを弾く練習。バイエルでも似たようなものです。少しも楽しくありませんでした。

一方、jazzピアノの講師は最初から曲の練習になりました。後術する「ピアノ上達のコツ」で細かく記載しますが、素人でも簡単にアドリブで曲を弾く方法があります。曲に合わせてピアノが弾けるとアーティスト・プレイヤーのような気分になりますので楽しいんですよ。

正しい運指は上達速度の向上に繋がるでしょう。しかし、上達する前に辞めてしまっては意味がありません。プロになる、5年後・10年後の上達を期待している、クラシックの名曲を弾くという目標で無いのなら、運指は指が動くようになってから改善しても構いません。

他の興味を遮断しよう

30分~1時間の練習は集中してください。TVを流しながら・ご飯の準備をしながら、のように〇〇ながらの練習や空いた時間の練習では体が覚えていきません。ピアノは頭で覚える部分と身体で覚える部分があります。和音や音と音の繋がりは頭で覚えるものです。初心者は今まで使っていなかった指の筋肉を使うことから始めます。筋肉を意識しない筋トレの効果が薄いように、練習を邪魔するものがある状態でのピアノ練習の効果はほとんどありません。

未経験、大学から音楽を始めた私が4年でピアノを覚えたコツ

私は大学に入り、初めて本格的にピアノを学びました。それまでピアノ演奏の経験は無く、人差し指で鍵盤を押すのがやっとという状態です。

しかし、大学卒業までの4年間で自由自在にピアノ演奏を楽しめるようになりました。私が実際に体験して分かったピアノを上達させるコツを記事にしてご紹介します。

何から始めれば良いのか

ピアノ練習と言ってもどうやって始めれば良いのか分かりませんよね。まずはピアノの選び方や上達に対する心構えを覚えましょう。

icon-circle 88鍵盤のキーボード、電子ピアノを持とう

 ピアノに触れる時間を作る

 ピアノで何ができるようになりたいのか

  クラシックとjazzの違いを知ろう

 和音について知っておこう

ピアノレッスンの必要性

「楽器の上達速度は師匠で決まる」と言われています。しかし、そんな良い師匠にはほとんど出会えません。高いお金を払ってピアノレッスンをするべきか、教本で自主トレをするべきか。そんな疑問にお答えします。

 ピアノの駅前レッスンはお金の無駄

 「どこで受ける」よりも「誰に習うか」

 最初はピアノ練習の時間が上達速度に繋がる

 100%を目指さないのなら運指は基礎だけで良い

 コードが分かれば何でも弾ける

ピアノ上達のコツ

実際にピアノを上達させるコツをまとめています。例えばクラシックの名曲を演奏する訳じゃないのに運指から学んでいても時間がかかるだけですよね。必要の無い練習よりも些細なことがピアノの上達につながります。

 教材で自主トレした方がコスパが良い

 「ピアノで遊ぶ」が1番の練習法

 楽譜通りに演奏する必要は無い

 間違っても1曲弾き通す

 人前で演奏する機会を作る

ピアノ初心者の大人が買うなら88鍵盤のキーボードか電子ピアノで十分な理由

ピアノを始めるにはピアノを買わないといけません。ではどんなピアノを選んだら良いと思いますか。

「ピアノを始めるならせめてアップライトピアノを持たないといけない!」と多くの人が言っていますが、私は真っ向から反対します。特に高校生以降でピアノを始める人には無用の楽器です。

その理由は、

icon-check 重い(部屋に置けない、床がへこむ、家が傾く)

 高い(88鍵盤なら40万円~100万円)

 維持費がかかる(調律で1万2千円ほど。1年に1回行う。)

からです。「電子ピアノやキーボードでは鍵盤の重さが違う、音が違う!」と言われますが、プロのピアニストを目指すなら小さな頃から練習しているでしょう。バンド演奏、趣味、作曲、音の入力で使うのならシビアに考える必要はありません。音に関しても部屋の環境で全く変わってしまいます。ホールで演奏するのと、狭い部屋で演奏するのでは残響音が違いすぎますから。

私も88鍵盤のキーボードで練習をしてプロになることができました。では、実際にどんなものがお勧めなのかご紹介します。

私が使っているピアノ

dgx-500

YAMAHAのDGX-500です。もう10年以上使っています。ついに1つの鍵盤で音が鳴ったり鳴らなかったりの状態になりました。鍵盤のタッチはかなり軽め。作曲時には大変便利です。

必ず守って欲しいのが、88鍵盤であることです。小さなピアノで代用していても演奏の幅が広がりません。音はそこまでこだわる必要がありません。5~6万円の有名メーカー品ならまぁまぁ良い音が鳴ってくれるくらい進歩していますから。

YAMAHAのおすすめ品

取り合えずYAMAHA製品からご紹介します。上記のDGX-500がフル活用しても10年間壊れませんでしたので、非常に信頼できるメーカーだからです。

2007年に販売されたアリウス。88鍵盤です。

蓋付きの電子ピアノ。アップライト風なデザインですね。鍵盤のタッチがキーボードに比べるとやや重く、「本格的に演奏したいと考えている人」におすすめの1台です。値段も手ごろですし、電子ピアノなのでヘッドフォンで夜中に練習することもできます。

重量が51キロなので大人2人なら移動できます。

KORGのおすすめ品

音源と言えばKORG・・・!という時代がありました。KORG製品の愛用者は多く、作曲家からはお馴染のメーカーです。私も10年以上使っているTRITON-Rackという音源がありますが、現在も壊れずに現役です。(液晶の映りが悪い時がある程度。)

もちろん電子ピアノ・キーボードもおすすめです。

椅子+スタンド付きで5万円を切っています。MIDI端子もありますので、作曲時の入力用としても使えます。キーボードスタンドでエックス型のものを見かけますが、この電子ピアノはエイチ型のがっしりしたスタンドです。演奏時も倒れる不安なく使用できます。私のDGX-500もエイチ型のスタンドを使用しています。

重さは15キロ。大人なら1人でも抱えて運搬できます。

キーボードなら15,000円前後で見つかります。しかし、88鍵盤が少ないため途中で買い直す可能性があることを覚えておきましょう。

最初の1台は愛着が湧きます。鍵盤のタッチだけでなく、色・デザインにもこだわって買ってください。

どうして音大から音楽系の職業に進む人が少ないのか

私は名古屋の音大に通いました。実際に卒業したから分かるのですが、音大で音楽系に就職する人ってほんの一握りなんですよ。夢を追い続けたい人は院生になります。しかし、院生から音楽系に進む人もほとんどいません。就職先を見つけられなかった人が逃げ場として院生を選ぶケースが大半だからです。

どうして音大から音楽系の職業に進む人が少ないのか・・・それは現実があまりに厳しいからです。

ほとんどが狭き門

1,000万円近くの学費をかけたのに音楽系の職業はほとんどありません。スタジオからの募集はもちろん、オーケストラからの募集も数名ずつ。大手企業のように数十人~数百人を取るような企業はありません。

いきなりフリーランスで活動するのもコネが無い限り不可能です。もちろんプレイヤーとしてまとまったお金を得るのも不可能でしょう。音楽系の職業は腕の良い人が定年無くずっと仕事をしているからです。

結局は下積みすることになります。

地獄の下積み生活

例えばレコーディングエンジニアになるためにスタジオに就職したとしましょう。まずは雑用からです。電話当番からスタジオの予約関連。マイクなどの片付け、メンテ。実際に機材に触れるのは仕事が終わった後の少しの時間だけ。美容師見習いのような生活になります。貰えるお金はと言えばアルバイト程度。良いスタジオでも15~18万円ほど。地方の小さいスタジオなら10万円ちょっとした貰えない可能性もあります。

数年後にアシスタントとして認められてようやく人並みの給与がもらえるようになります。大手のスタジオなら20~30万。歩合制で50万円貰えるスタジオもあると聞きました。こうなれば夢が現実味を帯びてきますよね。

音大を奨学金を貰って通っていたらどうでしょう。下積み時代は毎日カップラーメンのような苦しい生活になります。これが厳しくて挫折する人がほとんどなんです。

ちなみにプレイヤーやプロピアノ演奏者はもっと狭き門になります。ピアノ演奏だけで食べていけるのはコンテストに優勝した人だけ。日本中でも数えるほどです。

募集が多い職業は・・・

安定した音楽系の職業、それが学校の先生です。ピアノ選考の人はほとんどが学校の先生になろうとします。もしくは人を喜ばす職業・・・結婚式場のスタッフやサービス業に勤めます。私も一時期は結婚式場でプロカメラマンをしていました。

高い学費を払ったのに薬剤師や医師のように給与が上がる可能性がありません。だから音楽系の職業を挫折する人が多いのです。

それでも普通の職業に就きながら音楽を続けることで芽が出る人がたくさんいます。音楽は続けることが一番大切なんです。ネットで小さく発表し続けていれば誰かの目に留まるかもしれません。音楽系の職業に就くことはもちろん夢の一つとして大切なことですが、〇〇歳まで続ける!と決めて行動することも必要です。

音楽は個人活動の方が収益が多い可能性がある

同人活動をご存知でしょうか。自分で作った作品を販売会で売るものです。アレンジ作品やボーカロイドを使った作品ならコミケやそれぞれのイベントでも販売可能ですね。私はボーカロイド作品で同人活動を行っていました。

小規模な活動ですが、私の作品を好んでくれる人がそれなりに来てくれるようになりました。自分の分野と需要のタイミングが合致すればかなりの金額を稼ぐことも可能です。イラストレーターの中ではプロとしての活動よりも同人活動の方がお金が得られることもあるそうです。

収益が多くなる理由

結局は企業による搾取が無いから儲けが多くなります。あなたがレコード会社でCDを出すとしましょう。

icon-check 曲を作るための出費(プレイヤー・エンジニア料など)

 広告費

 小売店への移動費(物流費)

 小売店の利益

さらにレコード会社の利益と、搾取される段階が限りありません。個人での活動は自分自身が社長になり企業を動かしているようなものです。

 曲を作る(全て自分で行う)

 ブログ、サイト、ツイッターなどでの宣伝

 イベント会場への運搬(搬送するとしても宅配便程度)

 自分のブースにて販売

販売すればそのまま利益になります。ちなみにCDを1枚作る単価がおよそ1枚300円。(たくさん作れば1枚200円程度まで下げられます。)一番高い代金がイベント会場への交通費でしょう。新幹線なら東海→東京で往復2万円。宅配便でCD200枚を送るなら1,000~1,500円ほどです。

CDを紙ジャケットにすれば運送費は減ります。在庫もかさばりませんから大量に作ることも可能です。利益を重視したければ出費を抑えれば良いですし、名前を売りたければ安めに販売すれば良いのです。自分で考えて自由にお金の使い方を選べるため収益が多くなります。

通販の利用

amazonや虎の穴で委託通販を利用すれば、全国へ流通させることも可能です。委託通販先で30%ほどの搾取がありますが、それでも格安で販売できます。もし、あなたがCDを1,000枚売ることが可能なら作成代金と委託費を差し引いても70万円は利益になります。

著作権費・同人活動を利用すれば十分に副業として成り立ちます。音楽系の仕事で下積みをしていても何とか一般的な生活ができるようになります。

特に大阪・愛知・東京・北海道は音楽系の仕事がたくさんあります。同人活動でもイベントは都市部で開催されることが多いため、交通費・物流費がほとんどかかりません。同人活動からレコード会社の目に留まりメジャーデビューする流れも良くあります。

音楽をするのなら個人での活動にはメリットしか無いのです。

実際に貰ってわかった音楽で得られる著作権料

音楽って著作権料でウハウハなんじゃないの?って思いますよね。確かに人気楽曲1つあれば生きていけると言われています。THE 虎舞竜さんがロードのカラオケ印税+使用料だけで年間1,200万円稼いでいるのは有名な話です。

では、ちょっとだけ音楽の仕事をした私のような新米音楽家の場合どうなるのか、参考までにお話します。

カラオケ著作権料

ボーカロイド人気があった頃に7曲カラオケ化されました。現在も歌うことが可能です。ワンシーズンに1度ほど使用料が入ってきますが2,000~3,000円です。私のようなコアな作曲家でほとんど知られていない楽曲でもこれだけの金額になりますから、CDをメジャーで出しているような方々は無名に近くても5万~10万円貰っているのではないかと思います。

1度歌われると・・・

ちなみに、カラオケ1回で5円とか7円とか言われていますが1円前後の金額です。レーベルや契約方法によって金額が変わるのかもしれませんね。

Game楽曲使用料

PSやPSPのゲームで楽曲使用が通り、使ってもらったことがあります。使用料として30,000円が入り、ゲームが売れるごとにお金が分配されます。合計で10万円ほど頂きました。携帯アプリゲームでダウンロードされる度にお金が入る契約にすれば大きな額になりますね。100万ダウンロードゲームで1ダウンロード3円なら300万円ですから。

メディアの使用料

TVやラジオで楽曲が使用された際に貰える報酬です。使われたメディアにより価格は違いますが、1秒使用されても1分使用されても同じだけの額が頂けます。ラジオでは5,000円前後、TVでは10,000円~の使用料でした。ワンシーズンに1度まとめて支払われます。多い時で10万円ほど頂けました。

まとめ

大きな仕事よりも一定の額が入り続ける仕事に取り組むことで、安定した収益が貰える可能性があります。カラオケも少ない金額ですが、一生入り続けると思えば大きいですよ。3ヶ月で2,000円、1年で8,000円、30年で24万円です。ブログと同じような考え方ですね。サラリーマンの収入がその場の消費的収益とすれば、印税は長期的な収益です。

また、youtube・動画配信サイト・音楽素材の売買で個人的に収益を得ることも可能です。同人活動の方で1年分の収入を得る方もいらっしゃいますからね。

有名映画監督と競演するような人の仕事に協力したこともありますが、支払われるはずのお金が支払われなかったケースがあります。個人で仕事をしていると話が食い違うことが良くありますので、しっかりと請求書のフォームを作り、管理する体制を整えましょう。確定申告も大変になっちゃいますからね。

作曲したいならアーティストなのか、職人になりたいのか考える

当記事をご覧になっているということは、作曲や音楽に関して興味があることと思います。では、あなたは音楽でどんなことをしたいのですか?アレンジですか、それともオリジナル曲の発表でしょうか。

例えば陶器を作っている人がいるとしましょう。山にこもって思うままに作った作品を売って生活をしているのならアーティストです。企業から言われた商品を作って生活しているのなら職人です。音楽でもどちらかの売り方で生計を立てなければいけません。

まずは自分がアーティストよりなのか職人よりなのか考えて見ましょう。

アーティストに向いている人の特徴

icon-check 人と同じことをしたくない

 変わっている、自己中心的だと言われる

 物を買うときにデザインを重視する

 目立ちたい、凄いと言われたい

 人から愛されていないと不安になる

 普通の職業には就きたくない

 人生、色々あった方が面白いと思う

 感情的

職人に向いている人の特徴

 細かいことまでこだわりを持っている

 「なぜ、どうして」と物事を考えてしまう

 物を買うときに機能性やスペックを重視する

 縁の下の力持ち的なことが苦にならない

 場に馴染むことを好む

 完璧主義

 結婚願望が強い

キーワードは自由

私の場合、アーティスト思考です。音楽を職業にしていた時、「こんな曲にしなさい。ここの音は間違っている。」というような指示を頂きました。商業用楽曲はいわゆる使い勝手の良い曲が好まれるからです。メロディーが前に出すぎていてはニュース番組で原稿を読むアナウンサーの声が聞こえないかもしれません。あくまで曲はニュースを引き立てる道具だったからです。

しかし、私は自由に曲を作りたいと感じていました。人から作曲を頼まれた際も「自由に作らせてもらうこと」を条件にしています。作っている最中に口を出されることは極度に嫌いです。

職人思考なら指示通りの楽曲に仕上げ、それなりの稼ぎを得られるでしょう。しかし、そこに自分らしさはありません。ニーズに合ったものを作り上げるのが職人です。音楽は単に「生産物として選んだ」だけなのです。

間違った方向に進むと失敗する

あなたが職人思考なのにアーティスト系の仕事に就いたらどうなるでしょう。自由が苦痛になると思います。逆にアーティスト思考なのに職人系の仕事に就いてしまえば束縛されている状態になります。

私の講師でプロ並の演奏能力と絶対音感を持ったレコーディングエンジニアがいました。彼はどこの場所にも出られるような能力を持っているのに裏方に徹しています。前に出るよりもアーティストを育てたり引き立てる仕事に喜びを感じたからだそうです。

自分が何に喜びを感じるのかを改めて考えて見ましょう。