子供の頃からピアノレッスンをしていると音感が身に付きます。一方で私のように高校・大学から音楽を始めた場合、絶対音感は身に付きません。相対音感は身に付く可能性があります。
DTMが主流となっている時代なので音感が無くても音楽はできるんじゃないの?とお思いでしょう。確かにその通りなのですが、ビジネスになると違います。
絶対音感と相対音感
絶対音感とはどんな音でもドレミファソラシドに置き換えられる能力です。例えば車の通った音、救急車のサイレンでも音程として判断できます。
相対音感は曲の中で鳴っている音がどの音程か判断できるタイプの能力です。「タイプ」と言ったのは人により差があるからです。ドの音を聞けば次に聞いた音の音程が分かる人もいますし、和音を聞いてコード名が分かる人もいます。これは訓練が必要です。
どうして音感が必要なのか
例えば曲のカラオケ化の仕事が来たとしましょう。楽譜が貰えるわけではありません。曲そのものが届いて、自分でMIDIとして打ち込まないといけません。メインの音はともかく、オケの音の1つ1つを判断するのは職人技です。音感が無ければできません。
私は学生時代に講師と一緒にオーケストラの作曲をしたことがあります。楽団員から「この音程、間違っているんじゃないの?」と言われても、実際に演奏して頂き何度も聞かないと分かりませんでした。音感のある人は音符を見ただけで頭に音がなります。不協和音なのかどうかも即座に判断できますから、無駄なやり取りが無くなります。
レコーディングエンジニアの場合、演奏の音程を直さないといけません。その場合、音程が上がっているのか下がっているのかを判断し、ソフトで微調整します。音程が分からないと直しようがありません。
作曲の場合は無くても良い
作曲者の場合、自分の思ったように音楽を作ることができます。ギターも打ち込みなのか生演奏なのか決めるのは自分です。音感があれば楽に作業することはできますが、無くてもそこまで時間はかかりません。そのくらい現在のDAWや音楽ソフトは発達しているからです。自動に音程を直してくれるソフトも出ていますからね。
もちろん、ソフトをそろえるのにはかなりの金額が必要です。
趣味として作曲する場合でも根本となるDAWのお金をケチってはいけません。ソフトが良ければ良いほど自分の音楽的な技術は少なくて良いんです。
まとめ
絶対音感は必ずしも必要ではない(オーケストラなどクラシックに関連する分野では必要)
相対音感はある程度必要。学校の授業で学ぶことができる。
音楽的に能力が劣る場合はソフトでカバー。